工事の案内図・位置図をCADで作る方法まとめ
建築や設備の工事では、役所への届出書類や施工計画書に「案内図(位置図)」——現場の場所を周辺の道路や建物とともに示す図面——を添付する場面が数多くあります。この記事では、案内図のベースとなる地図データをCADに取り込むまでの代表的な方法を整理します。
方法1:地図を下絵として貼り付ける
Web地図のスクリーンショットなどを画像としてCADに貼り付ける方法です。手軽ですが、画像は拡大すると粗くなり、線として編集できないため、縮尺をそろえた図面としての扱いには不向きです。また、地図サービスごとの利用規約(多くの商用地図はCAD図面への利用に制限があります)に注意が必要です。
方法2:基盤地図情報をCAD形式に変換する(定番)
国土地理院の「基盤地図情報」から道路縁・建築物などのベクトルデータ(線のデータ)を取得し、CADで読める形式に変換する方法です。線データなので拡大しても劣化せず、縮尺の管理も正確にでき、レイヤ分けされた状態で編集できます。公的なデータであることも、提出書類のベースとして安心できるポイントです。
従来の代表的な流れは次のとおりです。
- 基盤地図情報ダウンロードサービスで利用者登録し、XMLファイルをダウンロード
- 「基盤地図情報ビューア」(Windows用ソフト)にXMLを読み込む
- SXF(SFC)形式などでエクスポート
- TfasなどのCADソフトに取り込む
確実な方法ですが、専用ソフトのインストールが必要で、手順も多めです。
方法3:ブラウザで変換する(当サイト)
「カンタン案内図」は、方法2の流れをブラウザだけで完結させる無料ツールです。
- かんたんモード: 住所や地名を検索して地図を表示し、欲しい範囲をドラッグで選んで、SFCまたはDXFをダウンロード。XMLの用意も不要です(データ出典:国土地理院最適化ベクトルタイル・試験公開)
- XMLモード: 基盤地図情報のXMLをドラッグ&ドロップして変換。基盤地図情報そのものを使うため、より確実なデータが必要な場合はこちら
どちらも変換はブラウザ内で完結し、ファイルが外部サーバーへ送信されることはありません。出力は「建築物の外周線」「道路構成線」「道路縁」の3レイヤに分かれ、SFC(Tfas等のSXF対応CAD向け)とDXF(AutoCAD・Jw_cad等向け)を選べます。
提出前のチェックポイント
- 変換したデータはCAD上で必ず内容を確認してください(データの整備時期により、最新の街の状況と異なる場合があります)
- 基盤地図情報を利用した図面には出典の明示が必要です(例:「出典:国土地理院 基盤地図情報」)。提出先の要件もあわせてご確認ください
- 縮尺・用紙サイズなどの体裁は、提出先(自治体等)の指定に従ってください
案内図づくりの「下図を用意する」工程は、ツールを使えば大きく短縮できます。ぜひ一度お試しください。